仕事でミスをしてしまったり、誰かを傷つけてしまったりした時に、自分を責めてしまうという人は多いのではないかと思います。

人によっては、ほんの些細なことですら自分のせいだと思い、自分を責めることが日常化してしまっている人もいます。

ひどい時は、同じ職場の誰かが不機嫌だと自分のせいじゃないかと思ったり。

それは他でもない私自身の話です。

あまりにも日常的に自分を責め続けてきた私はその自覚すらなく、呼吸をするが如く自分を責めて生きてきたのでした。

 

私は自分を責めてしまっていると認識し始めたのは、もういい大人になってからの話です。

このままでは辛い。もう自分を責めるのをやめたい。やっとそう思い始め、具体的に意識を変えようと行動するまでにもだいぶ時間を要してしまいました。

ですが、こんな私でも「変わると決めること」でちゃんといい方向に向かっていけました。

多少時間はかかりましたが、私が自分を責めることをやめるために心掛けたことをお伝えしようと思います。

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自分を客観的に視る

広大な山々に映る自分の影

今まで私はほとんど自分が見えておらず、自分を責め始めるとその感情に完全に飲み込まれてしまっていました。

自分への怒り、呆れ、虚しさ、悲しさにとらわれ、なぜ自分がそのように思ってしまうのか、その感情の裏に隠れている思いは何なのかを考えるに至りませんでした。

そんな状態から、徐々にですが、自分の思考の癖やどういう理由でその感情が出できたのかなどの分析ができるようになっていきました。

ですが、それが分かっても中々自分を責めることをやめることはできませんでした。

 

そんな中、自分を客観的に視るという方法を知ったのです。

これは「メタ認知」とも呼ばれ、もう一人の自分が自分を観察しているような感覚のことです。

よく幽体離脱に例えられたりしますが、本当にそんな感覚だと思います。

 

自分を責めたり、悲しみに飲み込まれそうになった時、幽体離脱した自分が斜め上からその自分をみて、「今私は自分を責めているな」と観察することで冷静さを保つことができます。

これは、普段のなんでもない自分の行動を実況中継するようにして慣れていくと、いざ悲しみや怒りなどに飲み込まれそうになったときにもできるようになります。

私もまだまだなのですが、自分が斜め上からもう一人の自分を観察することが身に付いてくると、上から冷静に見ている自分こそが本当の自分なのだという感覚が生まれ、自分をコントロール出来ているという自信につながります。

今までよりもより冷静に自分の感情の分析ができるようになりました。

とにかく自分を許し続ける

自分を責めてしまう時はどうしてもあります。

そういう時は「自分を責める自分」を許すことです。

いや、どうしても許せない!と思っても、そんな自分を許すと決めます。

そう決めても心では許せていない自分も許す。

どんなに自分が悪いと思っても、とにかく許し続ける。

実際に声に出して「自分はもう許されている」と言ってみる。

 

自分を責めることで良いことは何一つないということを頭に入れ、とにかく自分を許し続けることを実行しました。

徐々にですが、自分を責めそうになったら許すという思考のパターンになり、それ以上責め続けることはなくなりました。

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自分に対して親友のように接する

自分を責める時、自分に対してどんな言葉をかけているでしょうか。

私はとても他人には言えないような罵声を、自分に対して何度も何度も浴びせてきました。

もしそんな言葉を他人から言われるようなことがあれば、どれだけ傷つくか想像するだけで怖くなります。

 

自分に何を言っても他の人には分かりません。

そのせいで自分には何を言ってもいいのだと思ってしまいがちです。

人を傷つけるような言葉を、自分にだったら言っていいはずはありません。

 

もし、親友が自分を責めていたら、あなたは何と声をかけるでしょうか。

「そんなに自分を責めないで大丈夫だよ」
「私はそんなあなたが大好きだよ」

と優しく言ってあげるのではないでしょうか。

 

自分も、親友も同じように大事な存在です。

自分だから傷つけていいなんて思っているなら、それは間違いです。

自分にも親友に接する時と同じように、優しい言葉をかけてあげてください。

 

自分に優しくするのは、甘やかしているのではないかと思うこともあるでしょう。

 

例えば、嫌なことがあった時、甘いものを食べまくって気持ちを紛らわせようとしたとします。

自分を甘やかすのは、その気持のままに甘いものを食べまくること。

自分に優しくするのは、自分を親友にするのと同じように接してあげること。

甘いものを食べまくるのは身体にも良くないし、食べた後でいい気持ちになれるかというと決してそうではありません。

それよりも、とびきり美味しいケーキ屋さんで、ちょっと奮発した美味しいケーキを一つ食べようと言ってあげるのが、きっと親友のためだと思うのです。

 

このように考えると、自分に優しくすることと、甘やかすことの違いがわかりやすいのではないかと思います。

今できることをする

親指を立てた手

自分を責める人は、今の自分よりも優れた自分にならなければいけないと思い込んでいる場合があります。

今のままでいいと言われも納得できないかもしれません。

ですが、今の自分が認められないなら、この先どんなに頑張ろうとも自分を認めることは出来ないでしょう。

 

今の自分ができることをする。

それで十分です。

 

自分を責めてしまう時があってもいいのです。

そんな自分を客観的に視て、それでもいいよと許し、親友のように接してみる。

そうすることで自分との関係がよくなっていきます。

 

今できることから、是非始めてみてほしいと思います。

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